こんばんは。
結局、弓兵の方向性が決まらないまま次に行ってみた三津峰です。
まぁその所為で色々とボロが出ていますが、気にしない。=w=
気にしない、ったら、気にしない。
もういっそ流れされる路線の弓兵でもいいかなぁ、的な感じになりました。
下手に逆らえば、この士郎さん問答無用で令呪なり何なり使いそうですしね。
莫迦みたいに魔力が高い上に黒幕設定なので、容赦もありませんし。
流されるのが多分、無難でしょう。弓兵にとっては。(苦笑)
そんな感じですが、よければどうぞ。
「綺礼。ソレはどっから拾って来たんだ?」
リビングのソファに優雅に足を組んで、私が淹れた紅茶を嗜む主が、似非神父が金色の男と共に連れ立って、鎖に雁字搦めにしたまま思い切り引き摺って来たらしい蒼い男を気怠げに顎で指し示した。
この男にも見覚えがある、と言うかこの男だけは忘れられん。オリジナルの記録に確りと載っているそれ。
槍兵のサーヴァント。光の御子、クー・フーリンだったか。
「何。親切な昔馴染みから譲り受けたに過ぎんさ」
「…へぇ? 己の腕ごと寄越すとは、随分と豪快な親切っぷりだな?」
薄ら寒くなるような酷薄な笑みを浮かべて、主が神父の持つ人間の腕を指してそう揶揄する。
如何にも今し方切り取って来ました、と言うくらい生々しい血臭と鮮血を滴らせている元・人間だったものの腕(パーツ)。
間違い無く、神父によって無理矢理奪い取られたランサーの主であった者の腕であろう。
「それで? ソレを一体如何するつもりなんだ? 綺礼には既に英雄王が居るだろう?」
「そうだな。だが、お前が居る。お前なら、其処の弓兵共々コレを養う事も容易かろう?」
「…確かに養うは容易い。だが、俺に養えと言うのか。ソレを?」
些か眉根を顰めて、英雄王によって目前まで引っ立てられたランサーに不躾な視線を主が投じる。
上から下まで遠慮無く値踏み宜しく堂々と眺め、無感動にふぅ、と溜息を吐く。
それに対するランサーは、全くの無言で主の視線を受け、怒りと憎悪に塗れた苛烈な赤い眸で睨み据えていた。
まぁ、当然だろう。いきなり己の主を襲撃された挙句、こうして己だけ連れ去られたと言うのはプライドのある英霊なら先ず屈辱に感じる筈だから。
「フ、ン…? まるで狂犬だな。この鎖はデフォルトで良さそうだ」
殺気を全開で振り撒く正規の英霊を相手に、可笑しそうにクスクスと主が笑う。
それに更に英雄王がニヤリと口角を上げて“躾のし甲斐があって良かろう?”などと不穏な発言を投じていた。
…何と言うべきか。この主、言峰士郎は色々な意味で規格外だ。この程度で一々驚いていては躰が保たん。
悟った私は意外にも冷静に、只ランサーに同情的な視線のみを向けてしまう。
「まぁ、良いさ。コレは貰っておいてやる。放して良いぞ、ギルガメッシュ?」
「マスター?」
流石にそれは不味く無いか、と止めようと思えば、主がちらと無感動な琥珀の一瞥を投げるから思わず息を呑んで沈黙する。
手負いの英霊を相手に、令呪も無く、英雄王の鎖の呪縛から解放させるなど正気の沙汰とは思えんが。
黙っていろ、と言外にそう言われてしまえば成行きを見守る他無い。
万が一の際は、私だけでなく英雄王も動くであろうから此処は主の望み通り、黙って事の成行きを拝見させて貰うとしよう。
傍観に徹する姿勢を見せれば、納得したのか、主がふ、と口角を微かに緩めて私に頷く。
一々、その仕草や言動の全てが支配者階級のソレに見えるのは、もうこの際、この主のデフォルトだとでも思っておこう。
「さて、と。よく聞けよ、蒼いの…抗いたくば、抗え。俺を殺したくば、そうしろ。但し、俺に仕える気があるのなら俺に従え」
「っ何を…」
「既にお前の主はもう無い。全てを奪われ、力に屈し、屈辱に塗れたまま消えるを良し、とするような英霊ならば俺はいらん。目障りだから、このまま勝手に死んでしまえ」
「貴、様っ」
「お前の望みは何だ? 聖杯の召喚に応えるくらいだ。人間の下僕に成り果てようと叶えたい望みがあるのだろう? 俺の手を取るなら、それを叶える機会をやろう。お前は、何をしたかった?」
ギッと牙を剥くランサーに、主は微かな冷笑を浮かべてその言葉を遮り、尚も己の言葉を続ける。
淡々と紡がれる主の言葉は、どれも冷たい響きを伴っているのに、如何言う訳か酷く優しくも聞こえた。
声だけ聞く分には、まるで慈愛すら感じ取れると言う不思議な声音でランサーを誘う。
言葉は間違い無くランサーを煽る響きを伴うのに、何故か逆らえない、抗い難い異様な空気を纏っていた。
ざわり、と背筋が総毛立つようなこの感覚は一体何だと言うのか。
不可思議な気配に訝しんでいれば、ランサーも同様の気配を感じるのか、あれ程あからさまに全開にしていた殺気を収め、何処か訝しげに主を仰いでいる。
「…貴様を主とすれば、オレの望みは叶うのか」
「さぁ、それは如何だろうな。お前次第だ。俺はお前の望みの手伝いをしてやるだけ。望みは全て、己で叶えろ」
突き放すような冷冽(れいれつ)な笑みで、しれっとそう語る主。
一瞬ランサーは呆気に取られたように瞠目したが、すぐにくつり、と喉奥で獰猛な笑みを一つ漏らした。
「は、良いね。気に入った。そう、望みは自分で叶えるモンだ。このクソ神父と金ぴか野郎は気に喰わねぇが…良いだろう。お前になら仕えてやる」
「そうか。では誓え。今この場で、その躰を俺に捧げ、俺に従うのだと…」
あっさりと手負いの獣の如き英霊を一人、易々と懐柔して見せた主の手腕に微かに驚き、瞠目すれば、事の成行きを面白そうに眺めていた神父と英雄王が満足気に口角を撓らせた。
如何やら、この程度の事は主にとっては至極安易な、造作も無い事であったらしい。
現に今尚話が淡々と進む中、ランサーは主に自らその組まれた足元に跪き、ソファに鷹揚と座る彼の人の右手を取って恭しく其処へ口付けている。
「…サーヴァント・ランサー。今これよりオレの槍はお前と共にあり、お前の運命はオレと共にある。ここに新たな契約は完了した」
「槍兵、か…。ふむ。で? 肝心のお前の望みとは何だ?」
「オレが望むは唯一つ、生命を賭けた全力の闘い。その死闘へ臨み、思う様、闘い尽す事だけだ」
「…何だ、その程度か? 良いだろう。既に、遠坂勢に剣士、アインツベルン勢に狂戦士がいる。何れも中々の大物ばかりだ。存分に死力を尽くして闘え」
右手の甲から腕に掛けて光る、新たな紅い令呪を眸にしながら、主はやはり淡々と何でも無い事のようにあっさり許可した。
「ああ、但し。負ける事は許さない。…良いな?」
「ク、良い性格してやがるな。マスター? 分かった。オレも早々負ける気なんざねーよ」
「ふむ。なら良い」
何とも言えない展開に、暫しランサーへ鷹揚に頷いて見せていた主を見詰めていれば、ふいに主が冷えた琥珀の視線を此方に向ける。
「ん、如何した。エミヤ?」
「…いや。何時もながら、無茶苦茶だな…マスター」
「うん? 今のが、か? それなら仕方が無いな。それが言峰(ウチ)のやり方だ。…“使えるモノは神の仔でも使え”」
「何だ、それは?」
「師父の教えだ。英雄王の鎖に捕まるくらいだから、ランサーも神聖が高いと言う事だろう。ならば、この言葉にも確り当て嵌まると思わないか?」
「………」
それは流石に意味合いが違うだろう、と瞬時に突っ込んでやろうかと思ったが。止めた。
主は当然の如く分かっていて言っているし、この程度で一々突っ込んでいたらキリが無い。
面白がっている主に話題提供してやるつもりも皆無であるし、色々と疲弊する為、私は遠慮願いたい。
相も変わらず、やる事なす事、全てが規格外だ。けれど、それが中々実力に見合っているから、碌に文句も言えやしない。
はぁ、と一つ溜息を吐いて、この異常な主の為に冷えてしまった紅茶の代わりを用意しようと私は速やかにキッチンへと移動した。
これは決して、主の追撃を逃れる為の術では無い。…筈だ。多分。
やっぱり、ノリでこんな風になっただけです。流され弓兵っぽいですね。
そして何故か槍兵まで抱え込んじゃってくれたんで、今後弓兵が反発した場合、士郎さんが下す命令は全部槍兵が問題無くやってくれそうな感じになっちゃいました。(笑)
まぁ、この借り物シリーズは別に弓士と決めて書いている訳では無いので、槍士でも金士でも、場合によっては神士でも良いかも知れません。
節操無いのが三津峰です。士郎さんが受けなら何でも良いんだ。(ぶっちゃけた)
【言峰士郎で20の御題】 02,使えるモノは神の仔でも使え。
『配布元:幸せの子供』 URL : http://sky.geocities.jp/cain_aem/FanArt/title.html
結局、弓兵の方向性が決まらないまま次に行ってみた三津峰です。
まぁその所為で色々とボロが出ていますが、気にしない。=w=
気にしない、ったら、気にしない。
もういっそ流れされる路線の弓兵でもいいかなぁ、的な感じになりました。
下手に逆らえば、この士郎さん問答無用で令呪なり何なり使いそうですしね。
莫迦みたいに魔力が高い上に黒幕設定なので、容赦もありませんし。
流されるのが多分、無難でしょう。弓兵にとっては。(苦笑)
そんな感じですが、よければどうぞ。
「綺礼。ソレはどっから拾って来たんだ?」
リビングのソファに優雅に足を組んで、私が淹れた紅茶を嗜む主が、似非神父が金色の男と共に連れ立って、鎖に雁字搦めにしたまま思い切り引き摺って来たらしい蒼い男を気怠げに顎で指し示した。
この男にも見覚えがある、と言うかこの男だけは忘れられん。オリジナルの記録に確りと載っているそれ。
槍兵のサーヴァント。光の御子、クー・フーリンだったか。
「何。親切な昔馴染みから譲り受けたに過ぎんさ」
「…へぇ? 己の腕ごと寄越すとは、随分と豪快な親切っぷりだな?」
薄ら寒くなるような酷薄な笑みを浮かべて、主が神父の持つ人間の腕を指してそう揶揄する。
如何にも今し方切り取って来ました、と言うくらい生々しい血臭と鮮血を滴らせている元・人間だったものの腕(パーツ)。
間違い無く、神父によって無理矢理奪い取られたランサーの主であった者の腕であろう。
「それで? ソレを一体如何するつもりなんだ? 綺礼には既に英雄王が居るだろう?」
「そうだな。だが、お前が居る。お前なら、其処の弓兵共々コレを養う事も容易かろう?」
「…確かに養うは容易い。だが、俺に養えと言うのか。ソレを?」
些か眉根を顰めて、英雄王によって目前まで引っ立てられたランサーに不躾な視線を主が投じる。
上から下まで遠慮無く値踏み宜しく堂々と眺め、無感動にふぅ、と溜息を吐く。
それに対するランサーは、全くの無言で主の視線を受け、怒りと憎悪に塗れた苛烈な赤い眸で睨み据えていた。
まぁ、当然だろう。いきなり己の主を襲撃された挙句、こうして己だけ連れ去られたと言うのはプライドのある英霊なら先ず屈辱に感じる筈だから。
「フ、ン…? まるで狂犬だな。この鎖はデフォルトで良さそうだ」
殺気を全開で振り撒く正規の英霊を相手に、可笑しそうにクスクスと主が笑う。
それに更に英雄王がニヤリと口角を上げて“躾のし甲斐があって良かろう?”などと不穏な発言を投じていた。
…何と言うべきか。この主、言峰士郎は色々な意味で規格外だ。この程度で一々驚いていては躰が保たん。
悟った私は意外にも冷静に、只ランサーに同情的な視線のみを向けてしまう。
「まぁ、良いさ。コレは貰っておいてやる。放して良いぞ、ギルガメッシュ?」
「マスター?」
流石にそれは不味く無いか、と止めようと思えば、主がちらと無感動な琥珀の一瞥を投げるから思わず息を呑んで沈黙する。
手負いの英霊を相手に、令呪も無く、英雄王の鎖の呪縛から解放させるなど正気の沙汰とは思えんが。
黙っていろ、と言外にそう言われてしまえば成行きを見守る他無い。
万が一の際は、私だけでなく英雄王も動くであろうから此処は主の望み通り、黙って事の成行きを拝見させて貰うとしよう。
傍観に徹する姿勢を見せれば、納得したのか、主がふ、と口角を微かに緩めて私に頷く。
一々、その仕草や言動の全てが支配者階級のソレに見えるのは、もうこの際、この主のデフォルトだとでも思っておこう。
「さて、と。よく聞けよ、蒼いの…抗いたくば、抗え。俺を殺したくば、そうしろ。但し、俺に仕える気があるのなら俺に従え」
「っ何を…」
「既にお前の主はもう無い。全てを奪われ、力に屈し、屈辱に塗れたまま消えるを良し、とするような英霊ならば俺はいらん。目障りだから、このまま勝手に死んでしまえ」
「貴、様っ」
「お前の望みは何だ? 聖杯の召喚に応えるくらいだ。人間の下僕に成り果てようと叶えたい望みがあるのだろう? 俺の手を取るなら、それを叶える機会をやろう。お前は、何をしたかった?」
ギッと牙を剥くランサーに、主は微かな冷笑を浮かべてその言葉を遮り、尚も己の言葉を続ける。
淡々と紡がれる主の言葉は、どれも冷たい響きを伴っているのに、如何言う訳か酷く優しくも聞こえた。
声だけ聞く分には、まるで慈愛すら感じ取れると言う不思議な声音でランサーを誘う。
言葉は間違い無くランサーを煽る響きを伴うのに、何故か逆らえない、抗い難い異様な空気を纏っていた。
ざわり、と背筋が総毛立つようなこの感覚は一体何だと言うのか。
不可思議な気配に訝しんでいれば、ランサーも同様の気配を感じるのか、あれ程あからさまに全開にしていた殺気を収め、何処か訝しげに主を仰いでいる。
「…貴様を主とすれば、オレの望みは叶うのか」
「さぁ、それは如何だろうな。お前次第だ。俺はお前の望みの手伝いをしてやるだけ。望みは全て、己で叶えろ」
突き放すような冷冽(れいれつ)な笑みで、しれっとそう語る主。
一瞬ランサーは呆気に取られたように瞠目したが、すぐにくつり、と喉奥で獰猛な笑みを一つ漏らした。
「は、良いね。気に入った。そう、望みは自分で叶えるモンだ。このクソ神父と金ぴか野郎は気に喰わねぇが…良いだろう。お前になら仕えてやる」
「そうか。では誓え。今この場で、その躰を俺に捧げ、俺に従うのだと…」
あっさりと手負いの獣の如き英霊を一人、易々と懐柔して見せた主の手腕に微かに驚き、瞠目すれば、事の成行きを面白そうに眺めていた神父と英雄王が満足気に口角を撓らせた。
如何やら、この程度の事は主にとっては至極安易な、造作も無い事であったらしい。
現に今尚話が淡々と進む中、ランサーは主に自らその組まれた足元に跪き、ソファに鷹揚と座る彼の人の右手を取って恭しく其処へ口付けている。
「…サーヴァント・ランサー。今これよりオレの槍はお前と共にあり、お前の運命はオレと共にある。ここに新たな契約は完了した」
「槍兵、か…。ふむ。で? 肝心のお前の望みとは何だ?」
「オレが望むは唯一つ、生命を賭けた全力の闘い。その死闘へ臨み、思う様、闘い尽す事だけだ」
「…何だ、その程度か? 良いだろう。既に、遠坂勢に剣士、アインツベルン勢に狂戦士がいる。何れも中々の大物ばかりだ。存分に死力を尽くして闘え」
右手の甲から腕に掛けて光る、新たな紅い令呪を眸にしながら、主はやはり淡々と何でも無い事のようにあっさり許可した。
「ああ、但し。負ける事は許さない。…良いな?」
「ク、良い性格してやがるな。マスター? 分かった。オレも早々負ける気なんざねーよ」
「ふむ。なら良い」
何とも言えない展開に、暫しランサーへ鷹揚に頷いて見せていた主を見詰めていれば、ふいに主が冷えた琥珀の視線を此方に向ける。
「ん、如何した。エミヤ?」
「…いや。何時もながら、無茶苦茶だな…マスター」
「うん? 今のが、か? それなら仕方が無いな。それが言峰(ウチ)のやり方だ。…“使えるモノは神の仔でも使え”」
「何だ、それは?」
「師父の教えだ。英雄王の鎖に捕まるくらいだから、ランサーも神聖が高いと言う事だろう。ならば、この言葉にも確り当て嵌まると思わないか?」
「………」
それは流石に意味合いが違うだろう、と瞬時に突っ込んでやろうかと思ったが。止めた。
主は当然の如く分かっていて言っているし、この程度で一々突っ込んでいたらキリが無い。
面白がっている主に話題提供してやるつもりも皆無であるし、色々と疲弊する為、私は遠慮願いたい。
相も変わらず、やる事なす事、全てが規格外だ。けれど、それが中々実力に見合っているから、碌に文句も言えやしない。
はぁ、と一つ溜息を吐いて、この異常な主の為に冷えてしまった紅茶の代わりを用意しようと私は速やかにキッチンへと移動した。
これは決して、主の追撃を逃れる為の術では無い。…筈だ。多分。
やっぱり、ノリでこんな風になっただけです。流され弓兵っぽいですね。
そして何故か槍兵まで抱え込んじゃってくれたんで、今後弓兵が反発した場合、士郎さんが下す命令は全部槍兵が問題無くやってくれそうな感じになっちゃいました。(笑)
まぁ、この借り物シリーズは別に弓士と決めて書いている訳では無いので、槍士でも金士でも、場合によっては神士でも良いかも知れません。
節操無いのが三津峰です。士郎さんが受けなら何でも良いんだ。(ぶっちゃけた)
【言峰士郎で20の御題】 02,使えるモノは神の仔でも使え。
『配布元:幸せの子供』 URL : http://sky.geocities.jp/cain_aem/FanArt/title.html
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